第48回日本脳科学会大会長のご挨拶 Information


第48回日本脳科学会
大会長 福田 敦夫

この度、第48回日本脳科学会をお世話させていただくことになりました。バーチャルではなくリアルでの開催をいたします。期日は12月4日(土)と5日(日)で、会場は浜松市中心部にある浜松市地域情報センター(https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/maps/c-joho.html)です。

現在のようなコロナ禍にあっては、オンサイトでの学会開催がなかなか難しい状況にあります。私自身もほぼ一年にわたって集会には参加できない状況でしたが、昨年11月に第47回日本脳科学会が福永浩司先生の大変なご努力により仙台で開催され、私も参加いたしました。久しぶりのリアルの学会でしたが、やはりwebではできない充実感があり、ぜひ次回もオンサイトでと強く思った次第です。ところが、その後の第三波で年明け早々から全国的に感染者が急増し、静岡県内では変異型の市中感染が最初に見つかるなどしましたので、2月末に私が主催した別の学会は、急遽ウェビナー形式に変更いたしました。現在も感染状況は予断を許さない状況ですが、前回の感染対策下での開催を参考に、今回も浜松で万全の感染対策をしつつオンサイトで開催いたします(12月には今よりいい状況になるのが理想ですが)。

浜松での開催は2000年と2013年に森則夫先生が主催されて以来となります。この地には「やらまいか精神」というのがあり、なにはともあれやってみようという進取の気勢の事を言います。大変厳しい状況下ではありますが、今こそまさに「やらまいか」で頑張る時だとの思いを強くしております。今大会のテーマは「シームレスな脳科学研究が開く扉」と致しました。脳と心に関する基礎から臨床さらに心理や教育分野の研究者が相集い、一つの会場で共に議論するという脳科学会の最大の強みを生かして、本学会からシームレスな研究が生まれることを期待します。精神神経疾患や神経難病そして発達障害の原因を解き明かし、予防・治療・機能回復の方法や、健全な精神の成育に向けた教育に至るまで、重い扉を開いて明るい未来を夢見ることができるような展開を切に願っています。

エクスカーションや懇親会は不透明な状況ですが、浜松に来てよかったとご満足して頂けるよう、教室員一同尽力いたしますので、多くの皆様のご参加をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和3年4月吉日

第48回日本脳科学会大会長
浜松医科大学・医学部・神経生理学講座・教授
浜松医科大学・光尖端医学教育研究センター・先進機器共用推進部・部長