第49回日本脳科学会
大会長 西 昭徳-
日本脳科学学会の皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、この度2022年12月3日(土)と4日(日)の2日にわたって「第49回日本脳科学会」を、久留米大学旭町キャンパス(基礎3号館セミナー室)において開催させていただきます。この学会は、脳科学を専門とする研究者や学生が顔を合わせて熱い議論を交わすことに特徴があり、コロナ禍での第47回東北大学(福永先生)、第48回浜松医科大学(福田先生)での開催も対面で実施されてきました。現在(2022年3月)、オミクロン株が流行(第6波)していますが、脳科学会を開催する12月には新型コロナ感染症流行も落ち着き、対面での学会参加が可能な状況になっていると信じて準備をしています。
日本脳科学の沿革ですが、中枢作用物質研究会と日本条件反射学会を母体として昭和49年には脳研究会が発足し、脳研究会は平成7年に日本脳科学会と改称して現在に至ります。研究会から学会へと発展した日本脳科学会の理事長(平成7年から平成18年まで)を務めたのが久留米大学名誉教授(前任の薬理学講座教授)である田中 正敏先生です。久留米大学との関係が深い日本脳科学会を開催できることを大変光栄に思います。
第49回大会のテーマは、「多様な研究を生み出す脳科学研究ネットワーク」と致しました。日本脳科学会では、脳科学の中でも異なる専門性を持つ研究者の情報交換が活発に行われています。第49回大会においても、日本脳科学会の研究者ネットワークを最大限に活かすことにより、オリジナリティの高い研究に多様な視点でのアプローチが加わり、研究が飛躍的に発展することを願ってこのテーマといたしました。精神神経疾患や発達障害の原因究明や治療法開発、未来を担う子どもたちの健全なこころの育成に至るまで、幅広い分野で新たな研究展開の契機となるように大会の準備を進めています。
本学術大会には、全国より医師・神経科学研究者・臨床心理士・教育関係者などの会員の皆様に参加いただきます。会員の皆様はもちろん、まだ会員ではない脳科学研究に興味をお持ちの皆様におかれましても、この機会に久留米にお越しいただき、研究領域や職種の垣根を超えて、参加者の皆様と議論し交流を深めてください。交流の場として、情報交換会が開催できるように準備をいたします。奮ってご参加くださいますようにお願い申し上げます。
令和4年3月吉日
第49回日本脳科学会大会長
久留米大学医学部薬理学講座・教授