第50回日本脳科学会大会長のご挨拶 Information


第50回日本脳科学会
大会長 片山 泰一

平素は大変お世話になっております。
この度、第50回日本脳科学会大会長を拝命し、大変光栄に存じます。どうぞよろしくお願い致します。

今年は、第16回大会(平成元年)以来、実に34年ぶりに大阪での開催となります。日程は、2023年12月3日(日)、4日(月)、場所は、大阪大学医学部(吹田キャンパス)・銀杏会館での開催を計画しています。

この数年、COVID-19の影響で、多くの学会が、バーチャルやハイブリッドでの開催を余儀なくされる中、本学会は、工夫して対面による開催を実現して下さった各回会長の先生方、事務方のご尽力で、一度も途切れることなく、リアルなディスカッションの醍醐味・重要性を維持して下さいましたこと頭が下がる思いです。従って、今年も、社会情勢に注意を払いながら対面での開催を予定しています。

さて、今回は、第50回という節目の大会となるため、テーマを、「脳科学会の積み上げてきたもの、そして次へ」と題して、脳研究会から日本脳科学会のこれまでに脈々と受け継がれてきた「研究を楽しみ、議論する」という素晴らしい伝統を継承しながら、今後起きるであろう様々な技術や社会の変化を感じられるような大会になることをめざします。

そこで、本大会でも、精神神経疾患、神経発達症等の原因究明、治療や、そこに横たわる生命現象、生理、形態学、細胞・分子メカニズム、更には、脳科学を利用した疫学研究、支援研究など、臨床から基礎までの幅広い脳科学研究、ベテランから若手まで幅広い年齢層の研究者に参加頂き、ご自身の研究の面白さを紹介して、熱い議論が展開され、ひいては、そこから各参加者の皆さまにとって思いもかけない新たなアイディアが生まれ、脳科学の発展に資するような会になりますこと期待してやみません。

また、1日目の夜に情報交換会を会場内施設で行うことを計画しています。今回の会場は、大阪での開催とはいえ、周りに竹藪が残るような自然も豊かな北摂の地です。ネオン輝く夜の街まで少々距離もございますので、限られた時間でのプログラムの中で議論しきれない、もっと話をしたいと考える皆さまに奮ってご参加いただき、分野や職種の垣根を超えた活発な交流をお願い致します。

更に、本大会でも本学会が大切に育ててこられた若手研究者のための奨励賞が用意されております。是非、先生方の研究室、周りの若手の研究者にお声掛け頂き、積極的な発表・ご参加お待ちしております。

それでは最後になりますが、スタッフ一同、本会が皆さまにとって有意義な会となるよう精一杯努力いたしますので、皆さま方の多くのご参加をどうぞよろしくお願い致します。

令和5年4月吉日

第50回日本脳科学会大会長
大阪大学大学院・連合小児発達学研究科・分子生物遺伝学研究領域・教授